ROSEの読書感想文

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盲目の公爵令嬢に転生しました (レジーナブックス)

 主人公が盲目であることを除けば無自覚悪役令嬢もののテンプレのような構成の作品……なのですが……めっちゃ中途半端なところで終わるのです。
 
 続刊出ていました。ナンバリングされていないのでこの終わり方は中途半端すぎる……。
 ナンバリングなしでこの終わり方だと好感度が下がりますよね。
 
 
 今作は主人公が盲目、なのですが、盲目設定をイマイチ活かしきれていないというか、盲目である必要はあったのかという疑問を抱きました。
 点字ブロック的な物を用意してくれる両親やサポートしてくれる友人の描写はたまにあるのですが、主人公は普段(歩いたことがない場所でも)自分の足で歩いていますし、一応誰かが常についてサポートはしている様子なのですが……少し珍しい特徴ではあると感じましたが、あまり重要性は感じられませんでした。
 
 個人的に好きだったのは、主人公が婚約者と出会ったときの、彼のクソっぷりでしょうか。わがまま王子にしろ暴言が過ぎる。
 キラキラ王子に飽きていたのでこのくらいクソっぷりを見せてくれるとテンションが上がります。が、わりとすぐに改心&主人公に激甘婚約者になってしまいもうちょっとクソガキ期間が続いて欲しかった感がありました。
 
 こちらの作品は主人公は転生者(原作知識なし)なのですがヒロインは転生者(原作知識あり)タイプで、ヒロインが原作通りの展開に話を持っていこうと試行錯誤するタイプなので、ヒロインが悪役な作品になります。
 
 これ系ってヒロインは主人公(悪役令嬢枠)の敵か味方になろうとするパターンが殆どなのですが、今作のヒロインはなかなかいい性格をしていますね。
 裏表の激しいキャラが好きな人間としては自分の手を汚すことも厭わないヒロインさん、えげつない嫌がらせも積極的に実行出来る真性「悪」な感じが非常にいい味を出していました。
 
 が、エンディングがぶった切り感満載なのでこれはちょっとと思わずにはいられません。
 
 異世界感を出したいからなのでしょうが「馬」がバイクのような物だったり、「弓矢」が銃の様な物だったりという単語の入れ替えのようなものは脳がバグるような感覚になってしまい、少し読みにくく感じました。
 
 全体的にストーリー軸はテンプレ悪役令嬢ものなので、ぶった切り満載エンディング回避したい場合は続刊も揃えておいた方が楽しめると思います。