だいぶ前に購入したセットに入っていた一冊です。
タイトルがインパクトあるなと思ったのですが、主人公達の年齢が少し高めで高校時代から続く友人同士の組み合わせの現代物でした。
主人公と友人は共に社長子息、バイセクシャル(これは本当に? と疑問)など共通点が多いのですが、それぞれ別に関係を持っている人間も男性ということで、元々ゲイ寄りなのかBLジャンルで女性を出したくないのかと悩む部分でした。
友人から関係を持つ話なので、それぞれに割り切った関係とはいえ別のお相手がいるのが苦手という人はたぶん中盤くらいでリタイアしたくなるかなと思います。
実家の事業がヤバいからと、主人公(受け側)が友人に助けを求める時に借りを作りたくないからヒートアップして肉体関係に発展という感じなのですが、今まで読んだBL作品と違い葛藤するシーンがあり、そこは好感を持てました。
主人公の父親が、息子がゲイだと聞いて激怒みたいな話も出てくるので、これこれ、欲しいのはこーゆーのだよと思ったのですが、それ以外にはわりとあっさり受け入れられている感じがするのでもう少しこの方面の悩みとかが欲しいなと思いました。
初めから両方がストレートではないと断言している作品もたぶん初だったと思うので、そこは新鮮でした。
主人公がいい歳になっても家族との関係で悩んでいたりするのも新鮮だったのですが、唐突に登場した美形(攻めの元お相手、主人公はわりとタイプ)に主人公が理不尽な暴力を受けるシーンがあるので苦手な人は苦手かもしれません。
意外と大事だなと思ったのが、主人公達の仕事で医療にかかる前の予防に力を入れようみたいな話が出てくるところですね。現在もかなり言われている部分ですが、なかなか実行に移すのが難しい部分です。そして作者さんのコメントに「健康の話」ばかりしているというような内容が書かれていたのでぴったりな部分だなと感じました。
もう十年少し前の作品なのですが、古くささは感じなかった作品でした。