激ダサファッション魔王軍とコスプレイヤーのコメディ。
主人公がコスプレイヤーで、クローゼットがなぜか魔王のクローゼットと繋がってしまったところから異世界に引きずり込まれて劇ダサファッションの魔王と出会い服を作ることになる話、なのですが、魔王軍の方々の服が絶妙にダサいというポイントが好きです。
主人公は自分の好きなアニメやゲームのキャラを参考に魔王軍を「魔王らしく」返信させるべく衣装作りに励むのですが、特殊効果付与される服を作ってしまう能力があることが判明し、魔王に気に入られることに。
全体的にテンション高めのコメディで、異世界でも衣装作りに情熱を持つ主人公の服作り愛は本物だなと思う一方で、魔王軍、一応自分たちの服がダサい自覚はあるんだという驚きがありました。魔族なら魔族で「激ダサ」を「自分が一番かっこいいと思い込んでいる」くらい突っ切っていても面白いのになと思いました。
ファッションショーの変な格好したモデルがかっこよく見えるみたいな理屈でクソダサい格好を自分が一番かっこいいと思って誇ってるような魔族、いいと思うのに勇者たちからはナチュラルにバカにされているし、魔王っぽい格好をしたら誰か認識すらして貰えないという 魔族=ダサい という扱いをされているなど所謂ファンタジーと少し違うのが面白かったです。
展開的に乙女ゲーム王道風なんだけど主人公は針子ってところが面白いですね。
それにしても異世界のものを普通に食べて堪能し、特殊素材も怖じ気づかずに挑む主人公は中々図太い子ですね。
ただ、四天王の活躍に差がありすぎて少し寂しく感じました。金ぴかベルトのナルシストさん、もう少しナルシストなエピソードがあれば推せた……などと考えてしまいました。
ストーリー自体はよくある展開だとは思うのですが、テンションと主人公のキャラが合えば楽しめる作品だと感じました。