ボディビルのかけ声辞典
この本いつ使うん?
え? えっと……マッチョを褒めるとき???
のような会話をしてしまった一冊です。
半分くらいただのマッチョ写真集じゃないかというほど、マッチョの写真がたくさんなので、マッチョを見て目の保養にしたい人はとりあえず買いでしょう。
肝心の内容ですが、競技前の食事から競技の様子、ポージング解説などが写真をたっぷり使って説明されています。
なんか思ってた本と違う! となったのですが、このポージング解説があることによって辞典(?)部分がより理解しやすくなると言う構造です。
このかけ声はこのポーズのこの部分をこうやって喩えているんだという実例が提示されているわけです。
それにしてもこのかけ声考えた人達凄い語彙力だなと思いますね。
まず帯に書かれているのが「肩にちっちゃいジープのせてんのかい」です。
どんな人生を送ったらぽんとそんな言葉が飛び出るのでしょうか。それとも数日考えてから会場に? なんて思ってしまいますね。
中身でも項目別になっているのですが「例える」の項目が本当に面白いです。
「大胸筋が歩いている」なんてよく出てくるなと思うのですが、動物に喩えるのも多くて思わず声を出して笑ってしまいました。
最後の超上級編に至っては筋肉以外も褒めてる、これは本当に褒めているのか? と言いたくなってしまうようなワードもたくさん並んでいます。
お気に入りは「高学歴」と「ひとり動物園」でしょうか。
いくつかのワードはボードゲームの「そこまで絞るには眠れない夜もあっただろ」で見たことがあるなと思うものもあったのですが、本当にバリエーションが豊富でマッチョも喜ぶ、会場の人も喜ぶ個性的なメッセージがたくさんあるのだなと思いました。
ところでこの本、ボディビルと縁がないひとはいつ使うんですかね?