ROSEの読書感想文

読んだ本とかWeb小説の感想を書くよー

2022-01-01から1年間の記事一覧

【短編】商店街の看板たち/るみね らん

商店街の看板たち/るみね らん(ノベルアップ+掲載作品) 映像で観たい作品、舞台で観たい作品、音声で聴きたい作品、ゲームとしてプレイしたい作品……様々な作品がありますが、今作は「舞台で観たい作品」です。 作者さんの説明文にもある通り、舞台向きと…

呪いを、科学する(ディスカヴァー携書)

呪いだなんて穏やかではない。けれどもそれらは日常の中に溶け込んでいる。 民俗学か超心理学か悩ましい分類にはなりますがさらりと楽しむ分にはコンパクトに纏まっています。 タイトルでは「科学」と書かれていますが、超常現象的な呪いを科学的に解説する…

処刑エンドからだけど何とか楽しんでやるー! (レジーナブックス)

所謂悪役令嬢物のひとつである今作は主人公が檻の中に居る時間が圧倒的に長い(というかほぼ檻の中で話が進んでいく)作品です。 牢屋で前世を思い出したところで最早打つ手なし……。普通であれば絶望し、もっと悪くすれば発狂してしまうでしょう。 ですが、…

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

数年前から「後味の悪い話」として薦められていたのですが、読む機会がなく、書店の推理小説特集で平積みになっていたのを見つけ、ようやく手に取ったこの作品は古い翻訳小説のような印象でした。 先に断っておくとこの感想を書いている人間は翻訳小説を読む…

生き物の死にざま(草思社文庫)

生物はどうやって死ぬのか。 衝撃的なテーマのこの作品は生物の死について、ドラマチックに、時に詩的に語られた作品です。 正直虫全般が苦手な身としては冒頭のセミからハサミムシと続いていくところに不安を覚えました。 これ、昆虫がテーマの本だっけ? …

それは、自殺五分前からのパワープレー(リンダブックス)

裏カジノを標的にした大胆な計画。 海外ドラマのような勢いとインパクトのある作品です。 集団自殺の為に集まった五人の前に、一人の女性が現れ、人生を逆転させる計画に協力しろと持ちかける。 どうせ死ぬつもりなら、死ぬ前に大胆なことをやってみよう。 …

社畜騎士がSランク冒険者に拾われてヒモになる話~養われながらスローライフ~(ツギクルブックス)

パワハラなんて次元ではないとんでもない上司に虐待呼ぶべきか、奴隷以下の扱いを受けているような主人公がSランク冒険者(美女)に拾われヒモ(というよりは家政夫)になる話です。 とにかく上司がとんでもない。よくこんなやつの下で反乱が起きないなとい…

水上博物館アケローンの夜 嘆きの川の渡し守(幻冬舎文庫)

悩みを抱えた大学生の主人公が閉館間近の博物館で過ごしていると、不思議なことが起こった。 水が満ちて舟で移動するような博物館。想像するだけでロマンの塊ですね。もちろん、実際にそんなことが起きては展示物達にとんでもない損傷を与えそうですが。 タ…