野良竜を拾ったら、女神として覚醒しそうになりました(涙 (レジーナブックス)
無自覚チートな合法幼女が生き物と大人達にちやほやされる(?)話、かな?
宿屋の養子になった元捨て子(?)な主人公は宿で馬の世話をしているのですが、とても動物に懐かれやすい体質なようで子竜を拾ってしまいます。
この子竜、人語を理解する上にとても嫉妬深い子です。
主人公が馬を可愛がればいじけて拗ねて、自分も可愛がれと圧をかけるのです。
そして「自分は馬です」とでも言いたげに馬の鳴き真似をしたりします。
はい、全体的にコメディタッチの作品でした。
前半は主人公の周囲は嫌な大人も出てこない(主人公も一応十七歳程度の合法幼女)のですが、後半は偽女神とそれを利用しようとする悪人が出てくるので全く悪人が出てこない話でもないです。
今作は主人公の弟(主人公は幼女なので血のつながりはない)が声を出すことの出来ない病気で、その弟の治療費を稼ぐために主人公は王宮で様々な見習いをしたりするのですが、弟、話には出てくるけど実物の出番がない。
ただ「お姉ちゃん」と呼んで欲しいが主人公の行動動機になっているのですが、肝心の弟が登場せず、イケメン達がごろごろごろごろ登場してきます。
幼女逆ハーレムみたいな展開。
うーん、後半獣要素も薄かった気がします。
馬の世話係→生き物蒐集家の王子のペットの世話係見習い→白魔術師見習い
と少しずつお給料アップさせていくという流れはよいなと思いましたが展開が早いのです。
まあ、チート系なので……とは思うのですが、全体的に展開が早いのです。
弟の治療費(庶民には滅茶苦茶高額)を稼ぐために4年は働かないとー……だったのが、あっという間に昇給。そしてチートで問題解決するのです。
先程調べたら続きものらしいのですが、一応主人公の当初の目標は達成出来てしまっているのでどう続けていくのでしょうか? という印象でした。
さて、今回の私の主人公ですが、竜騎士団団長ドレイクさんです。
出番少ないけどインパクトは特大。女性と子供の扱いに慣れていなくて部下からは鬼扱いされているけれど「動物好きに悪い人はいない」を体現しているような人物です。
天才肌の人間は出来ない人間の気持ちがわからないといったキャラクターですが、もう彼が主人公でよくないですか?
竜とイチャイチャするドレイクさんが見たい。ということで私の主人公は彼で。(どうぞスピンオフください)
主人公が幼女(無自覚チート)というところでやや躊躇いはありましたが、ギャグバランスがよくサクッと読める一冊でした。