ROSEの読書感想文

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獣娘小隊にやる気なし司令官が着任しました。 (ファミ通文庫)

 ケモミミ獣人は滅びろ(n回目の過激派)
 
 だいぶ前に買ったラノベセットに入っていた中の一冊です。
 
 ぐーたら主人公がそこに飛ばされたら一生出世が出来ないと言われる左遷先に派遣され、頑張らなくていい最高の職場を守る為に頑張るぐーたらなくせにやたら有能タイプ主人公の話です。
 ぐーたらサボり魔で読書家な主人公が中途半端獣人(獣娘)軍人がわんさか居る左遷先で反発されたり認められたりする交流があるのですが、本当に耳や尻尾がある程度で獣人だの獣娘だの言わないで欲しいですね(過激派発言)
 
 軍隊なのになぜかメイドを連れているだの美少女獣人ばかり登場するだの突っ込みどころは多いのですが、ラノベからしゃーないで片付けられてしまうのが恐ろしいですね。
 
 全体的にどこかで読んだ展開の寄せ集めというレベルで出汁の効きもイマイチという印象です。
 ぐーたら主人公に対して周囲の突っ込みがきつめだったりテンションが高いのが特徴といえば特徴でしょうか。
 
 気になったのは視点を変えるときなどに神視点なのか語り口調で視点を戻すなどの表現が入ってくる部分でしょうか。
 作中作を読まされている気分になってあまり好きではない描写でした。
 作中作やるなら迷路館くらいインパクトのあるやり方であって欲しいですね。
 
 所謂チート持ちではない主人公なのですが、ボードゲーム感覚で敵を翻弄する展開はどこかで見かけたような展開ではあるものの楽しめたポイントです。逆にこの駆け引き部分以外の全てが必要ないのではないかと感じてしまうほど、魅力がその一点のみだったように思えます。
 
 中途半端獣人が好きな人であればもう少し積極的に楽しめた作品かも知れませんが、獣100%を愛する人間としてはまずはそこを突っ込ませろになってしまうので最初からマイナスで読み始めてしまったであろう一冊でした。
 
 あと獣人の癖に馬乗るのかという部分も地味に気になったポイントです。
 自分で走った方が速そう。