流行りの詐欺にはご用心/雨宮羽音
流行りの詐欺にはご用心/雨宮羽音(カクヨム掲載作品)
先日酔っ払いスペースで読みながら感想を喋っていた作品です。
出だしのコメディ風の雰囲気が詐欺と言った作品でしょうか。
出だしの雰囲気だけ見るとコメディなんです。
だって主人公は百回近く詐欺に遭っているんですよ?
これがコメディじゃなかったらなんなんだ。って思いますよね?
そんな主人公(四十代独身!)が断ることを覚えようと決意した途端自称用心棒な少年を雇うことになるわけですが、この少年との関係が熱い展開なのです。
コメディだと思って油断してたら後半の怒濤の展開に敗北しました。
読みながら感想喋る企画なのに後半ほぼ黙っていたような気がします。
元々歌舞伎とかのべたべたお涙頂戴展開に弱いタイプの人間ではあるのですが、そんな人間は(酒も入っていたけれど)思わず涙腺刺激されてしまうような作品です。
あまり泣けるだの泣いただの書いてしまうとチープに感じられてしまうかもしれないので、詳細は省きますが、最初は木製バットを凶器に用心棒をしていた少年(暴力はいかんぞ)と主人公の関係性の変化はもろ弱点と言いたくなってしまうような展開でした。
語りたいことはたくさんあるがなにも聞かずに読んでくれ。
思わずそう口にしたくなるような作品でした。