ROSEの読書感想文

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婚約破棄してやろうじゃないの! ! ~私は自由に暮らします、今さら溺愛なんてお断りです~ (ベリーズファンタジー)

 
 よくある悪役令嬢物+追放(ではないが)冒険者物を組み合わせたような作品でした。
 
 前半はよくある婚約破棄悪役令嬢コースのような、婚約者が浮気してる? →婚約破棄するならこいやー的な雰囲気の話で、断罪イベント的な物も存在するのですがなにか様子がおかしい……。
 
 中盤で婚約者の言い訳を聞いてやろうじゃないの→主人公誘拐され他国で人身売買組織に。→祖国に帰るために稼がなきゃ。で冒険者になる。
 
 とまあ、流行要素を組み合わせたような作品なのですが、正直に言うと前半と中盤を別作品にしてしまった方がよかったのではないかと思う程度に両方中途半端感が出て締まっています。
 冒険者になりたい願望がある主人公ではありましたが、国に帰る旅費を稼ぐ限定目的で冒険者ライフを送る「貴族令嬢」というのがまた引っかかりを覚えてしまいます。婚約破棄断罪イベント的な物もよくあるイベントイベントという印象しかなくここは必要だったのだろうかと疑問を抱いてしまいました。
 
 ひとひねりは悪くないと思いましたが、せめて二部作して分離するべきだったのではないかと思います。この一冊に纏めるには要素が多すぎた感があり、どうせなら冒険エピソードをもう少しボリュームアップした方が面白い作品になったのではないかと感じました。
 キャラクターに関しては残念ながら印象に残ったキャラクターが浮かびません。
 とりあえず流行の要素は揃っていますが、前半と後半で要素が違いすぎるので非常に好みが分かれそうな作品なのではないかと思います。
 
 強いて好みポイントを上げるなら主人公の魔法が氷属性。くらいでしょうか。
 素手はロマンな人間ですが、氷属性は氷属性でロマン属性かなと思っている程度の認識ですが、最後まで読んで挙げられる好みポイントがそのくらいしか思い浮かびませんでした。