ROSEの読書感想文

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宝くじが当たったのでレベル1から聖剣を買ってみる(1) (モンスター文庫)

 
 導入の印象が結構好きと思った作品です。
 
 冒険者ギルドの不採用通知ばかり受け取りもう諦めて田舎へ帰ろうとしていた時に購入した宝くじが当たった「なんでも装備できる」以外これといって強みのない主人公が宝くじの当選金額全てを突っ込んで聖剣エクスカリバーを購入するところから始まるお話です。
 
 え? 冒険者ギルドってそんな就職活動なん?
 しかもあからさまなチートはない主人公が幸運で大金を入手し、舞い込んできた大金は貯金出来ずに終わってしまうと言うところが好きです。
 きっかり聖剣を購入する費用で消えてしまいます。
 これから聖剣(喋る!)と一緒に頑張ってレベルアップしていくのだろうな……と思ってた矢先に行き倒れているギルドマスターを拾い隠しスキルを持っていることが判明したり、ギルド存続の危機としてエセAランクギルドに加入したりするのですが……。
 成り上がりものなら隠しスキルなしで聖剣とレベルアップを頑張って欲しかった気がします。
 あとはケモミミ撲滅派としてギルドマスターに中途半端な獣属性がモヤモヤモヤモヤ……。
 いっそ100%ケモノの方がよいのでは???(癖の問題です)
 
 そんなことはおいておいて、今作最大の突っ込みどころは主人公の姉ですね。
 主人公の口から何度もその恐ろしさを語られるのですが、主人公に剣術を叩き込んだのも姉だそう。
 姉何者だ??? 田舎貴族ではなかったのか???
 序盤から話にしか出てこない姉の存在感がありすぎてなんでも装備出来る程度の特技しかない主人公の存在感が薄く感じてしまいます。ちょっとお姉さん抑えて……。
 
 全体的に宝くじスタートだった導入が一番面白いと思いました。導入で期待した分中盤からジェットコースターのように下っていった感があります。
 ナンバリングされているので当然続刊もあるのですが、続刊も手に取るかと訊ねられるとやや微妙という心情です。